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06.02.23 木曜日

多苗尚志のサシ呑みクルセイダーズ6 千秋毅将

鶏が食べたかった。

 
駅前にケンタッキーがあったので、そこで4本くらい喰いたい気分だったが千円を超えてしまうので
やめた。

今日は我慢しとくかなと思い、大人しく電車に乗り帰路についた。

品川駅で乗り換えるときドアの外で待っている倭(おとこ)は“マネジメント天将”千秋毅将ではないか。

まぁ当然呑みにいくことになる。

「鶏が食べたいんだよね」とリクエストすると、
「鶏か…」と言い、彼の品川サーチエンジンがくるくる作動する。

そしてビル地下のおしゃれなデートかエクゼグティブな会合に使われるような店に連れられていく。

「己、あんま金ねぇぞ。」
「金はだいじょうぶだから。」

己の友人は、己に反して金持ちが多い。

 
「だいじょうぶだから」と言われて安心できるお金持ち友人 7傑
(お金持ち自体はもっといる。)
“マネジメント天将”千秋毅将
“正統な異端者”森村隆行
“ニヒルな眼鏡氏”今村英之
“ちくび”吉田秀樹
“社長ギタリスト”土屋青朗
“クールな熱”藤沢烈
“嬉しい好漢”谷口正俊

カウンターでふたり並んで酒を酌む。

料理がどれもうまいが、カッ喰らうわけにはいかない雰囲気のため
胃を「ゆっくり噛みしめ味わい」モードにシフトする。
これで量が少なくても満腹だ。

千秋の近況を伺ってみる。
相変わらず自分から好んで飛び込んでいってるんじゃないかというくらいに不幸な倭だ。

「まるで世界の不幸はオレがマネジメントするからお前らはシアワセに生きろ!」
といわんばかりに。

もう財布を亡くしたとか、彼女にフラれたとかそういうのは彼の前じゃホントかすんでくる。

なぜかシアワセに対して天の邪鬼な千秋にこんな質問をしてみた。

「千秋はどんな人間になりたい?どうなりたいの?」

この質問はありふれた質問だが己の聞きたい答えは

「人の役に立つ人間になりたい」とか
「年収2000万円稼ぎたい。
一日の労働時間は6時間で、残りの時間は家族とテラスで食事、
読書、そして毎週末はジョギングで気持ちいい汗を流す、
週末は絶対に仕事しないことにするから、
月の労働時間は、100時間にとどめる。」とか
そんなんじゃない。

そんなことを聞きたいんじゃないんだ。

その、なんつぅか、えーと…

こっちが勝手にあたふたしてるのと対象的に千秋は

「んー」と落ち着いて考え、一言。

 
「悟りたいね」

 
爆笑。

 
いや、笑うっていうか、あんた最高だよ。

「お前なら悟れる!」と太鼓判を押した。

その後も2人で痛飲を続けた。

千秋の誕生会が彼行きつけのバーで開催されると言うことで
この濃い呑み会は1時間で閉幕となった。

  
会計がテーブルで済まされる。

レシートを千秋が奪う。

おい、千秋、高いだろうに、己もいくらか払うよと言うと

「いいのいいの、エータナはいいから」と言って
計算を始める。

「じゃ、エータナ君は5千円でいいよ。」

え?

こんな時、お前イイ奴だなって言えばいいのか?

千円を避けてその5倍にぶつかってますけど。


いや、でも真面目な話、今日は千秋に会えてよかった。

1時間の呑みだった。

1時間。

ランチと変わらない。

1時間じゃ大阪まではいけない。
1時間もあれば2億稼げる。

1時間もあれば千秋毅将と語れる!

友とふたりでカウンターに座り、酒を交わして爆笑する。

この世の最高の歓びだ。

 
我々が死ぬまであと何時間?

1時間はこれほどまでにフレキシブルだ。

 
2、3日前、千秋の誕生日にメールでメッセージを送った。
(千秋は“嬉しい好漢”谷口正俊と同じ誕生日)

メッセージを送ったのだから当然、奴のことをイメージした。

今なにしてるのかな?
最近どうしてるのかな?

そして2、3日後の今日、品川でバッタリ出会って呑んでいる。

「千秋、なんか前から約束してたような呑みだったんだけど」

「え?約束してたでしょ」

ですな。

投稿者 多苗尚志 : 2006年2月23日 10:43編集
[ 千秋毅将伝多苗尚志のサシ呑みクエストバッタリ! ]

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