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06.11.09 木曜日

多苗尚志のサシ呑みアンバサダー 29 郭翔愛

友好が続く友人と続かない友人というのは厳然として存在するものである。


ある会で、あるグループで出会って、その場限りの人、以来10年以上友好が続く人。


基本、人との出会いは一期一会であって、

故に前者、後者どちらの出会いも己は好きだ。I like it!


その場限りの出会いでも手は抜かない、ようにしている。


しかし、両者はなにが違うのだろう。


相性なんかではないと思う。


自分と真反対の性格の人間でも続く人は続くから。


もちろん、お互い忙しいから、なんてのは屁理屈にもならない。


己は毎日終電、2時還り習慣の友だって続いてるから。


1年に1回会えば、それで充分つながっていける。


きっと

自分が相手に興味をもって、相手も自分に興味をもってくれる。


それがお互いなんとなく通じていると友好は続くのではないか。


なんて、「なんで長い間友達でいるんだろう?」

と問われて

お互い友達でいたいから

という小学生の作文みたいな感じになってしまうが


これは正鵠を射ている気がする。


「お互い」ってのがミソでもある。
 
 
 
2004年1月


渋谷。


己はある新年会型異業種交流会にいた。


異業種交流会というか主に起業家交流会。


己は主宰者にお声掛け頂いたからそこにいて、


己自身は起業家でもなんでもなかったし、

そう言えば以来、その交流会にはいってない。


己はこの交流会でふたりの友を得る。


その会が終わった時、名刺は30枚くらいもらっていた。


しかし、その名刺にメールをする時点で、この人は続いていく

この人は続かないというのは分かっていたかもしれない。


ひとりは"情熱の歌い手"小橋寛子だ。


150人くらいいたその会場の欲望渦巻く雰囲気
(己にはそう感じられた。端的に言い放つイメージがそうあったのであって、「欲望」という言葉にネガティブイメージはこめていない。)
の中、ひとりだけ凛と咲く冬の花のように彼女はそこに立っていた。


そして、もうひとりは8人くらいの輪の中にいた。


気づかれないようごく自然に出会いの輪を形成し、

バラエティ司会者のような話の運びで全員を喜ばせ、

輪の中のひとりが一瞬でも飽きようものなら抜群のタイミングでフォローし、

それでいて、輪の中心が自分であるとは気づかせず、

常に話題のフォーカス先を主役に仕立てるリーダーシップ。


それが"独立独歩"郭翔愛(サンエ)だった。


サンエと己は必然の出会いを果たす。


サンエと己は、結構違う。


己は言葉に重きを置くが、サンエはそうでもない。


サンエはブルーハーツが好きだが、己はあれのなにがいいのか昔からまったくわからん。


サンエが「電車男」が面白いとか言い出した時、こいつのセンスを疑った。


サンエは「男は強くあるべし。女性を守るべし」などの不文律をもっているが、

己とはその不文の文言が違う。


2006年11月


恵比寿(しかもつぼ八)(しかも1万円)


ガッチリ語るという意味では05年4月以来、

1年半ぶりにサンエとサシで呑んだ。


幼馴染みというには2年くらいのつきあいでしかないし、

相変わらずサンエが右がいいと言えば己は斜め左だったりするのだけど、

己は幼馴染みと呑むような痛快と爽快さをおぼえていた。


それはきっと己がサンエが好きで、サンエもきっと己を好きでいてくれるからだろう。


投稿者 多苗尚志 : 2006年11月 9日 08:43編集
[ 小橋寛子伝郭翔愛伝多苗尚志のサシ呑みクエスト ]

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