花田智憲伝

08.08.21 木曜日

多苗尚志のサシ呑みクエスト86 花田智憲

数日前にバッタリ再会した花田智憲と上野でサシ呑み。

29年のつきあいの我々だがサシ呑みは初!


近くにいながら、歩んできた人生がまるで違う。


なにが我々を分けるのだろう。

投稿者 多苗尚志 : 01:29
[ 花田智憲伝多苗尚志のサシ呑みクエスト ]

08.07.27 日曜日

バッタリ!最後の懐かしき者

夕暮れ時バスを降りた時、空は今にも泣き出しそうで、見慣れた風景は時間外の暗さを呈していた。
 

実家のマンション前のバス停で降りて、マンションの敷地に入り、実家まで徒歩3分程度。
 

「空が泣き出しそう」という表現は陳々[ひねひね]しく腐っているなと思いつつも
まさに言い得ている、と苦々しさと爽快さが入り混じった気持ちで歩いた。

歩きながら「この分だと…」と予想した。
 

マンション構内のアスファルトの両脇は駐車場になっている。

バタンとトランクをしめる音がマンションに響いた。

その音はどこか己を呼んでいるようであり、なにか懐かしい響きをもっていた。
 

予想した通り、実家の棟に着いた瞬間に大雨が降り出した。

大きな雨音がマンションを覆った。

己は実家に物をとりにきただけで、
これからまたすぐに東京へ向かう用事があった。

そんな己をしたたかに打ってくれる雨だった。

 
己が棟に入り、エレベーターホールでエレベーターを待っていると
倭[おとこ]が雨をかきわけて入ってきた。

既視感ではない。

既視感ではないが、
ちょうど昼過ぎにうたたねをしている時に
夢で電話が鳴ったと思ったら、実際にも電話が鳴っていて
目覚めて電話に向かいながら、夢が先か電話が先か判然としないような
そんな感覚をもって

知っていた。

己は奴が現れることを知っていた。
 

倭とは、正確なところを覚えていないが、少なくとも1979年までには初対面を終えていた。

最後に会ったのは大学時代。2000年くらいだったろうか。

母親から最近の噂も聞いており、会いたいとは思っていたが
近しい者なのでいつでも会えるという気持ちがどうしても抜けず、直截的なアクションはとらずにいた。

  
倭は少し雨に濡れていた。

知っていた。

あのトランクをしめた者が奴であったことも己は知っていた。


 
ガッシリとなったその体格はプロレスラーのような…と、また陳々しく腐った表現が頭をよぎる。

 
8年ぶりに花田智憲に出会った。
 

  
※彼の入伝をもって、我が懐かしき友たちは弊ブログ上にほぼ出揃った。

投稿者 多苗尚志 : 16:03
[ 花田智憲伝バッタリ! ]