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05.07.05 火曜日

超スゲェ

我々は学生だった。

我々はなにもできなかった。

我々には熱い気持ちだけがあった。

 
学生時代に友として出会う。

社会に出て別れる。

勤める会社が別になり、そもそも業種が大きく異なり、地方に世界に散り散りになり…。

 
時を経て再会する。

呑むべく再会する。

たまたま仕事で再会する。

あるいは共通の友人の結婚パーティーがあるから力を合わせるべく再会する。

 
己が大学生だったとき、彼女は高校生だった。

彼女はなにももっていなかった。

なにももっていなかったが気持ちがあった。

 
彼女は大学生になった。

彼女は常に回転しているようにみえた。

学業、アルバイト、イベント、留学、プロジェクト…

常に100%で取り組んでいるようにみえた。

 
彼女は次第になにかをもちはじめた。

彼女は更に回転、行動し続ける。

行動でなにかのコンプレックスを埋めるようなことはしない。

動いてないと落ち着かないという中毒者でもない。

彼女はとても彼女らしく行動していた。

 
彼女はそれまでの積み重ねを経て、
自分の道を先鋭し、結果としてコーチングの道、プロコーチになる道を選んだ。


数年の会社勤務を経て、退職。

彼女は熱い気持ちを保持しつつ、しかしそれだけで突っ走ることをせず。

気持ちを行動にきちんと昇華できる覚悟を身につけていた。

熱い気持ちを胸にたずさえつつ、所作は凛とした、立派な女性となっていた。

 
彼女の名は辰野まどか。

 
高校生と大学生という関係で出会った彼女と己はその8年後、
共通の友人の結婚パーティーを作り上げることになる。

辰野まどかは、パーティーの企画会議に参加している全員のいいところと熱い気持ちを
意識的な部分と無意識的な部分から搾り出した上で、
それを具体的な結果に落としこむ為には何をしたらいいかということをみんなで考える。

この日本語はおかしい。

主語が「辰野まどかは」で始まり、「みんなで考える」で終わっている。

しかし、辰野まどかに関するこの文章は正しい。

彼女は、主導権を握ったり、誰かを使役したり、誰かに強制したりするのではない。

「辰野まどかは~みんなに考えさせる」ではないのだ。

飽くまでみんなの持てる能力をひきだすことに集中し、
それでいて自分もまた会議のメンバーの一員となっている。


本当にすばらしい。

超スゲェ。


なにももっていなかった彼女は“凛とした覚悟”となって還ってきた。

投稿者 多苗尚志 : 2005年7月 5日 11:08編集
[ 辰野まどか伝エピソードからみるその人の魅力 ]

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