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06.01.02 月曜日

新春上海旅行3

36棟へつながる道がどうもみつからない。

一度、門を出て裏へ回ると他の入場門があり、そこからいくと続いているのは
40番台50番台の棟。

もどかしい。

征きたい場所が目視できてるのに辿り着かないRPG状態だ。

どこも閉ざされている。

こりゃもう鉄条網を乗り越えるしかないと己は思うようになってきた。

一番マシなところを探す。

閉ざされている門があって
方向感覚的にはここを通ればいけるはずだ。

よし、この門を乗り越えよう。

手を掛けた時、たかじんが察して
「ひさしさん、待って。

 
守衛がこっちをみてます。」

誰もいないと思っていた、電気のついてない詰所に守衛がいた。

もう午前2時頃だろうか。

そりゃ門も閉まっているだろう。

拓がいたとしても、2時に起きているかどうか。
明日多分、仕事だろうし。

守衛が出てくる。

相変わらず中国語でまくしたててくる。

己も英語と日本語で応戦する。

いやいや、ヒサシさんは黙っててくださいと、
大学で中国語を選んでいたたかじんだが、
彼も多分に漏れず、「選んでただけ」というレベル。

全然わからない。

「我是日本人」(おれら日本人なんですぅ)
「朋友」(友達)と中を指差すがまるで伝わらない。
己も、そうだ、友達ってパンヤオだ、と。
パンヤオ!パンヤオ!と難民のように連呼するが

話にならないよ、と守衛に手を振られる。

ぐるっと手を回してあっちから回ればいい、みたいなジェスチャをされる。

「あっちからいけってことみたいです。」とたかじん。

でも、あっちからいけないのはもうわかってることだし。

ダメとはわかっていても「あっち」へ回る。

あっちではやはり鉄条網でふさがれている。

「しょうがねぇ。もう昇るしかないな。

たかじん。ロックだ。」

たかじんと己はロッククライミングサークル「ロックユアハート」の仲間である。

これしきの壁、造作もない。

しかし、この旅の良心であるたかじんはちょっと腰がひけ
「いや、他にいい場所ありますよ」と再度、いい場所をさがすことにする。

歩いていると、後ろから自転車で、警察だ。

出た。

日本だろうが中国だろうが己の敵。けいさつ。

「みられてたら危なかったね」とたかじんと話してると
警察が己たちを呼び止める。

別に昇るところはみられてないし、軽くやりすごそうと相手をする。

相変わらず中国語。

少しくらい日本語ができてもいいだろうに。

「パンヤオが!パンヤオが!」と警察に訴えるがやはり通じない。
『やめてください』って感じのたかじん。

左手からもう2人警察がやってくる。

相変わらず中国語

「漢字漢字?

 漢字?」

初めの警察に向かって
「わかんねっつの。こいつら日本人だって教えてやれよ」

右手から3人警察がやってくる。

「おいおい、大がかりな捕り物になってきたな。」

また中国語。

アホか。

「passport」と言われるので
パスポートを出すたかじん。

「変な格好したお前、お前も出せ」と言われてるみたいなので
己もポケットを探る。

ない。

「ん?」

あわててたかじんが出す。

そうだ、己はよく物を亡くすからたかじんに預けていたのだ。

「なんでお前がこいつのを出すんだ。」
と、軽くヤバイ雰囲気。

そこへ「ウー」とパトカーが入ってきて
4人の警察が出てくる。

焦るたかじん。

爆笑する己。

「いかりやチョーさんキター!
 なんで10人もくんだよ、こいつら。バカじゃねぇの。」

トレンチコートのいかにも刑事みたいな奴が来る。

やっと分かった。

あの守衛、通報しやがったな。

パンヤオがいるって言ってんだろ!

たかじんの必死の身振り手振りで、伝わったようで
守衛のいる門まで警察3人に囲まれていく。

守衛は「へぇ」っつって門を開ける。

やった

VIP気分だ。

そしてやはり、念願の30番台の棟が連なっている。

日本人居住区なのだろうか、今までとは違い各棟の入口に鉄門があり
電子ロックがかかっている。

そして一番奥が36棟だった。

いざ101のチャイムを鳴らす!

「これで出なかったら弁解できないすよね?この状況。」

「笑。『いねぇじゃねぇか!』って話だよね。

拓もいきなりこんな警察が押し寄せて驚くぞ~♪」

…。

返事が無い。

おいおい。

二回、三回と警察が鳴らすが反応がない。

まぁ2時だしな。

四回、五回、六回。

…。

オイ、拓!

門の前の5人の中に渦巻く気まずい雰囲気。

たかじんのケータイをみて
「電話しろ」という警察。

「いや、圏外なんですってば」と、紙に「圏外」とか「不可」とか書くが、?顔。

警察のケータイを貸してもらい電話するが留守電。

アホかーッ

進退窮まり
「白天来」「白天来」と警察が怒る。

わかんねぇよ!

そこでたかじんが閃く

「白天来!あした来いってことですよ!」

あ、そ。

すごすごと還る我々。

「じゃ、気をつけて旅を続けて下さい」といった感じの警察の方々。

イイ奴だ。

その後、公衆電話から電話しようとテレフォンカードを買うが
その使い方が分からなかったり、
中国語分かんないのにまたコンビニの店員に使い方尋いてみて
余計分からなかったり
IPテレフォンカードを買ったからダメなんだと気づいたり。

もう、中華料理喰って寝ようってことになった。

その辺の店にテキトーに入る。

テキトーな店がめちゃウマイことを己は知っている。

驚くたかじん。

料理をケータイ写真にとって、「うまいうまい」言いながら喰って
タクシーでホテルに戻って

朝を迎えるとケータイが亡くなっていた。

投稿者 多苗尚志 : 2006年1月 2日 00:01編集
[ 佐々木孝仁伝 ]

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