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06.01.02 月曜日

新春上海旅行2

上海着は23時ですよ。

HISさん、2泊3日ツアーっておっしゃいますがね、
上海23時着7時発って、こりゃほとんど2泊2日なのでわ!?

だまされたよー。

ま、一緒に征く奴がいいからいっか。

ちっこいくせにピリリと辛い倭
“小さくてもピリリと辛い小岩”佐々木孝仁である。

この人生で出会う友となにができるだろう。

一緒に食事をする。
一緒に呑む。
一緒に銭湯に入る。
実家に伺ってご家族と会う。
一緒に海外旅行にいく。

あなたが一緒に銭湯にいったことのある友人は誰ですか?

あの友人とクラシックのコンサートにいったことはありますか?

多苗尚志と海外旅行に征くとしたらどこに征きたいですか?

 
0時半にホテルの部屋へ着いたとき、疲れているかといえばまぁ疲れていた。

でも、このまま寝てしまうのもなんであろう。

“鼻くそ拓”岩下拓を訪ねにいくことにする。

拓のおばあちゃんから拓の住所をもらっていたが
そこへの征き方はまるでわからない。

ていうか着くまでホテルがどこなのかも分からなかったのだから。

インド人が「友人が東京で働いてる」って情報だけで来日し
上野のホテルに泊まり、「大田区山王3-43-1-103」って走り書きだけで
訪ねていくのに似る。

方向も駅もわからないだろ。

拓の家は尊という字にしんにょうの字に叉路という通りにあるらしい。

だが、地図を見てもそんな通りはどこにもない。

中国語はふたりともできない。

まずコンビニで住所をみせて聞く。

店員のおばちゃんが「わかるわよ」って顔をするのだが
中国語で話し掛けてくるのでcan you speak English?と尋いてみる。
「ん?」って顔をした後、変わらず中国語でまくしたてられる。
どこで己に中国語が通じるという確証を得たのか。

ラチが空かない感じは伝わったのとレジが混み出したので、
おばちゃんが他のお客さんを捕まえて説明させる。
中国人のフランクさは知り合いなのか、初対面なのかわからない。
45.6歳とみえるジャージを着たその男性は「まかせとけ」と笑顔を浮かべて
指でくるっと円を描き、指で右を指した後、また右を指す。
同じフレーズで繰り返すから
「ここを右に行ってその次をまた右だ」と言ってるように思える。
でも、その「ここ」がわかんないですけど。

急いで、ホテルのカウンターに戻り、寝ようとするガイドを捕まえてタクシーに交渉させる。

その路は環状線らしく、東西南北を示してくれないと分からないという。

いや、でも拓のおばあちゃんはなにも言ってなかったよ。

運転手が「まぁなんとなく分かるよ」ってことなので乗せてもらう。
ホテルのパンフレットは手に入れたのでわかんなかったらそれで戻ってくればいい。

タクシーで20分ほど走る。
たかじんがケータイをみている。

万が一の時は拓の番号も分かっている。
たかじんはしっかりしてるから自分のケータイを成田空港で国際ローミングに切り替えた。
海外ケータイサービスの料金形態は
30秒15円。相手から掛かってきた場合は倍の料金をとられるというギャグのようなサービスだ。

しかも、その、電波が入らないんですけど。
ああ、確かに成田のカウンターのおねえちゃんが「上海は電波入りにくいですよ」って言ってた。
よかった、その通りで。
いやいや。

 
タクシーの運転手がいぶかしそうに「ここかなぁ?」というところまで運んでくれた。

気がつけば高層ビルは絶え果て、フツーの住宅地が広がっている。

鉄門の中に団地というか集合住宅がある。

横断幕が渡っていて「労使問題を解決しよう!」なんてフレーズが書いてあるのか?

暗いのでよくわからない。

団地だが敷地内を照らす水銀灯のようなものはいっさいない。

真っ暗である。

暴漢に襲われるには最高のシチュだ!やったー!

「うおおおおおおおおおお、この雰囲気はいいねぇ」
とスイッチが入るのを感じる。

ワックワクしてきた。

「住所だけで上海に住む拓を訪ねようプロジェクト」だ。

住所は確かにここで合っている。

ここの36棟の101だ。

すぐ手前に14棟がある。

先の棟に征くと24棟だ。

あっという間に28。

しかし、そこで行き止まり。

すると左手向こうに広がるあっちか。

「いいねぇ!」

「最高ですね、この感覚」

冒険ですよ冒険。

電話して「拓?近くまで来たからさ、迎えに来てよ」なんてことは決して言わない。

それはたかじんと己の共通価値である。
そんなん当たり前。共有確認すらしない。

日本からいきなり訪ねるわけですよウヒョ!

そもそも、やっぱりケータイはつながらないしね。

左手向こうの棟に来たが21棟とゴミ捨て場が広がるだけ。

ありゃ。

でも、鉄条網の向こうにまだ棟があるのがみえる。

あそこか。


投稿者 多苗尚志 : 2006年1月 2日 00:01編集
[ 佐々木孝仁伝 ]

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