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06.09.10 日曜日

裏目救世主

還るか。

秋葉原でそう思った時、寿司を喰いたくなった。

ひとりで寿司に入って、つまむ。

まずい。

秋葉原の魚はダメだ。

ああ、昔“寿司の伝道師”岡田大介が秋葉原で働いていたな。あそこに征けばよかったと思うも
とっくに彼は独立している。

彼の寿司はうまかった。

そう思いながらレジに立つと「ゲ!」

金がねぇんではないか?

いやいや。

なんとかギリギリで払う。

あぶねぇ。

残り38円。

あと一貫でも頼んでたら払えなかったよ。

呑気にビールなんかつけてる場合じゃなかった。

祭日。

終電が近い。

てことは…

乗れないんじゃねぇか?

suicaがある。

いや、昼間に“藍田玉を生ず”五十川藍子と待ち合わせた時
suicaの残金、30円じゃなかったか?

改札にBダッシュ!

キンコーン

「30円」

ビバ!己の記憶力。

しかし、ぶつかって確認せずにはいられないサガ。

財布をみると38円しかない。

ホントに38円。

バッグに埋蔵金もない。

いや、でも、口座にはあるんですよ?

ホントだって。

我が口座は三井住友。

コンビニのサービスでおろそうとしても「現在の時間は取り扱い不能です」って言われる。

なんだよー。

銀行純粋のATMっていったらあとはUFJしか見あたらない。

ケータイを駆使して三井住友の純粋ATMを探すと、
神田駅にあるって。

また、走れっつぅんかい。

仕方ない。

UFJでおろそう。

余計な手数料が掛かるが仕方ない。

ああ、もう!

こんなんなら昼間におろしておけばよかったよ。

と。

UFJでも「取り扱い不能」と言われる。

なんかしらんが三井住友自体のシステムがダウンしているらしい。

応ッッ!!脳ッッッ!!!!

外は雨がザーザーに降っている。

来たぞ、裏目モード。

裏目の天才ですから己は。

こうゆうときによく思うよ。

「裏目じゃない方が奇跡的なのだ」と。

風邪をひいたときに健康のありがたみを知るでしょ?

でも、実は健康の方が奇跡なんじゃないか。

裏目がなくて順調に物事が進んでる時はそれが当たり前かと思うけど
いや、実は順調の方が奇跡なんだよ。

例えば、終電に遅れずに乗るってことにしたって
車にひかれない、心不全で倒れない、職務質問をされない、立ち止まって聞かなければならないような電話が掛かってこないとか無数の可能性を避けて電車に乗るわけだからね?

そういった裏目に出会う可能性の方が普通に高そうなもんだ。

だから、己は笑うね。

「38円なんですけど…。」

わっはっは。

深夜のATMに己の笑い声が乾いて響く。

いいぞぉ。裏目。

まぁ、でも己は余裕よ。

“ジプシーキング”ですから。

最悪、この東京砂漠で野宿するのもやぶさかじゃないんだから。

自動改札だってすり抜けるスキルに長けている。

いや、でもあの技はもう封印したのだ。

電車代をケチる奴に金持ちはいない!

はて、そんな時にだ。

たまたま電話のタイミング、彼の居所が合って“スピードの哲人”清水宣晶の運転する車で
実家の柏まで送ってもらえることになった。

ロプロス!って感じだね。

最近、ホント直感が冴えてるというか
なるようになるし、いいようになるんだよ。

いい、悪いは観察者の価値判断だから己がいいと思ってるだけだな。

今日も平和。

清水宣晶は初めて我が実家にカムイン。

親は当然寝てましたけどね。

投稿者 多苗尚志 : 2006年9月10日 00:06編集
[ 岡田大介伝清水宣晶伝 ]

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