松村洋祐伝

08.07.26 土曜日

生涯最高の友人

1978年の春先だったろう。
 
 
 
僕らは3歳で出会った。
 
 
小学校の1、2年生が同じクラスだった。

その時に初めて彼の家に泊まり、一緒に宿題をした時の
部屋の風景や電気を消した暗さを今も覚えている。
 
 
彼が103号室で己が203号室だった。

床を開けて階段をつければいいじゃないかと
夢想した回数は100回じゃ利かないと思う。
 
 
 
彼の誕生日は己の誕生日の月日をひっくり返した日付だ。
 
 
わずかに早く生まれた己は腕力で敗けることはなかったが、
口ゲンカでは涙をにじませたことが何度かあったが、総じて9割が己の勝率だった。

 
下痢腹を抱えて彼の家で遊んでいる時のこと。

やっぱり我慢しきれずに家に還ろうとしたのだが
間に合わなくて、彼の家の廊下に
点々と漏らして家まで還った。

恥ずかしくってしょうがないけど
戻って拭くわけにもいかないし、
どうしようもなく家で寝ていた己に
お見舞いでやってきて
「落とし物があったよ」と
バカにするでもなく、からかうでもなく
ウィットの利いたあの笑顔を今でも鮮烈に覚えている。


おばちゃんとおじちゃんは己を家族として扱ってくれていた。

明日香は妹として彼よりも己と仲が良かった。
隆之は才能があるのに自信がない奴だった。
北斗は手のつけられない悪ガキだった。


今にして思えばだが、己は5人兄弟の長男だったのかも知れない。


去年になって、婚約者を紹介された。

だから結婚することは分かっていた。

子供同士他愛もなく
「オレの結婚式なんか100段のウェディングケーキで...」
「オレは1000段だぞ!」
結婚式のことをあーだこーだとまくし立ていた。

遠い遠い日にいつか来る、結婚式について。


招待状はおじちゃんの名前で送られてきた。

タイムカプセルから届いた手紙みたいだった。

「家族と一緒に座ってもらうから」と言われていた。

隆之と北斗と北斗の奥さんの真由美さんと娘の優愛ちゃん、息子の太陽くんに会い(隆之も北斗も分からないくらい顔が変わっていた)(そして太陽くんは昔の北斗にそっくりだった)、
おじちゃんとおばちゃんと一緒のタイミングで席に着いた。

10年を超える再会だが向こうも敬語なんか使ってこない。


小学校の5年が最盛期だったろうか。

己は、家の「下の部屋」には363日くらいいた。
もちろん、チャイムなんか鳴らさない。

彼はワケの分からないこだわりで
「ファミコンは絶対に買わない」として
セガにこだわりつづけていた。

毎日セガをやっていた。

彼と己ばかりがやりまくり
隆之と北斗はかわいそうなくらいやらせてもらえなかった。


学校は小学校と中学校が一緒だったが
同じクラスになったのは小学校の1、2年だけだった。

その1、2年の時も学校では特別一緒にくっついてるわけではなかった。

彼はなんというかゴーイングマイウェイで
己もあまり多数派ではなかったが
彼は更に少数派。つぅかオンリーワンだった。

彼の昔の回想によると
「みんなが自分を変わり者として扱ったが
己だけが普通に接してくれた」と言う。

あまり自覚もなかったのだが
思い出してみるとそうだったかもしれない。


中学の時、松村家は同じ町内へ引っ越してしまった。

高校も違う学校に別れた。

予備校で再び一緒になったが、彼は理系だったので
まず会わなかった。

大学も違う。


殊更に会おうとしなかったし
殊更に会わなければ会わないまま過ぎてしまう。


そして今日がやってきた。


大学の研究室の恩師だという方が乾杯の挨拶をされていた。


「薬の実験というものは、非常に気の遠くなるような単純作業の繰り返しであり、壁にぶつかってしまった時には何千回やっても結果が得られないということも珍しくない。
私の研究室では毎週土曜日に研究の報告会をするのですが、
彼が実験のリーダーを務めていた時に壁にぶつかってしまったんですね。それで毎週毎週の報告会で『まだうまくいきません』『まだうまくいきません』と報告をし続けるわけです。それが半年も続いて...
私もたくさんの学生をみていますが、たいていはやはり半年も経たないうちに、投げ出してしまったり、やる気をなくしたり愚痴が出たりするんですね。しかし、彼の場合はまったくそういうことがない。
『まだうまくいきません』と報告し続けるだけなんですね。
そしてある日、ぼそっとですよ。
ぼそっと『うまくいきました』ってそれだけなんですね。(会場笑。)うまくいかない時もうまくいったときもなんら調子が変わる様子でもない」


そう。

 
そう。

そうなんだよ。






会場にあって己は完全なアウェーだった。

己は松村家(と奥さん)以外に知る者がいない。

100人くらいの席にあって己はアウェーだった。

ふざけるなよ、己こそ正統なんだぞと主張したかったが

他の人もまた同じ気概で彼を愛しているのだろう。


おばちゃんとおじちゃんは静かに目を潤ませていた。

おじちゃんが涙を浮かべるのは初めて見た。


隣の隆之と話をするが
相変わらずなにをしたいという様子でもなく
己もなんか力になってやりたいと思うのだが
相変わらずなんにもしてやれるようでもない。

隆之と北斗は生まれた時から知っている。


「みんなにそれぞれ手紙があるみたいよ」
おばちゃんが言うのでテーブルの上をみてみると
確かに己にもあった。

「3歳で出会って以来、...云々...
 ひさしくんが本当の親友でした」

己は一読するとまた封筒に戻し
『スズキのポワレとハーブのパート ソースヴィエルジュ』に
またフォークをつけた。

手紙は式場に置いてきてしまったらしく
今手元にない。



互いに大学に入ってから、酒も交わした。
大学の友人と酒を呑むのは普通だが、
三歳からの友人と呑むのはどこかくすぐったい。

エロ本も同じだ。
彼とエロい話をするのは、母親にエロ本が見つかるような気恥ずかしさがある。


もちろん挙式からの出席をお願いされていたのだが、式にはなんとなく出なかった。

なんとなく遅刻をした。


披露宴では各テーブルに酒を注ぎに来るかと思ったが来なかった。

己が彼に一献差し上げにいけばいいのだが
なんだか億劫だった。

遠い家族席から彼が大学や会社の友人と乾杯しているのを
みているだけだった。

一応、己が出席しているのは分かられていたようだが
ついぞ披露宴中には彼と目を合わせなかった。






お色直しが始まり、新郎新婦は一時退場した。

ふたりのビデオが流れた。

写真とメッセージを使ったどこにでもあるようなビデオだった。


3ターン目くらいで己の写真が流れてテロップも流れた。


「生涯最高の友人
 多苗尚志」


誰が気づくだろうか。

この会場の9割以上の人に関係のないメッセージだった。

おばちゃんとおじちゃんも会場外に出ていたので
松村家のテーブルでも話題にならなかった。

己のことなど知らないし
メッセージ自体見ていなかった人も多かっただろう

そして

誰が己の気を知るだろうか。


ビデオは会社時代に進み
それがなにかの思い出の写真のようで、笑いが起こっていた。


己はナイフとフォークを置いてイスに深々と座り直した。

喧噪の中、ひとり、黒いダイヤル式の金庫を盗み開けるような静寂で
誰にも気づかれずに天井を見上げ、ゆっくりと息を吐いた。

結婚式場の白い豪奢な拡い天井と目が合う。

己が息を吐き終わるまでの数瞬、
天井は今ビデオを流しているプロジェクターよりも何倍も大きく、
数百枚の写真を駆け映す。

あの日あの日あの日

松村洋祐と一緒だったあの写真たちを。

目から離れないあの光景たちを。
 
 
 
披露宴は終わった。


宴全体を通して見えた彼の所作、あいさつは
まるで既に、1978年のあの日から分かっていたかのように
一言一句が、己に既視感を与えるものだった。


出口に新郎新婦が立っていた。

新婦さっちゃんと話をしながら
己は隣にいる新郎、松村洋祐と両手で握手をしていた。


さっちゃんとなにを話したか覚えていないが
冗談を交えて結構話したのでちょっとした時間だった。

その間ずっと洋ちゃんと手を握っていた。

さっちゃんとの話が終わって
洋ちゃんに視線を移した。

今日、初めて目を合わせる。


「今日はホントにおめでとう」

「ありがとう」

「いい披露宴だったよ。」

「うん、ありがとう」

己は手を離して会場を後にした。


※このエントリをもって松村滋弥、公子、隆之、北斗、真由美、優愛、太陽が友いるKIに入伝しました。

投稿者 多苗尚志 : 22:36
[ 松村洋祐伝松村滋弥伝松村公子伝松村隆之伝さっちゃん伝松村北斗伝松村優愛伝松村真由美伝松村太陽伝縁~出会いの物語 ]

07.05.05 土曜日

よしゆきバースデー

"咲花青将"佐藤吉行の誕生会を"鼻くそ拓"岩下拓の家でやる。

"太陽王子"岩下均と一緒に

食材を買って


拓家で料理。

拓の奥さんの"シン子"シンヴェンも一緒に料理。

彼女の「花椒」を使った本格麻婆豆腐が炸裂。

己は3人に料理を任せて風呂に入る。
己は己で「お宅のお風呂コレクター」としての仕事があるわけだ。

■コラム:お宅のお風呂コレクション
"黄炎社長"森田英一、"夢プロデューサー"和田清か家
自由が丘(前家)学芸大(現家)
"MAHY"吉田秀樹、"藍田玉を生ず"五十川藍子家
久我山(前家)恵比寿(現家)
"吟遊詩人"中西祐、"ギャオギャオなギャオス"長尾好則、"Britz"滝口英俊家
中目黒(現家)
"正統な異端者"森村隆行、"白いハヤブサ"森村ゆき家
駒沢大学(前家)多摩川(現家)
"小さくてもピリリと辛い小岩"佐々木孝仁、"ミノホドシラズソリッド"山田陽明
信濃町(前家)
"ミノホドシラズソリッド"山田陽明
国立(前家)
"幸せを繁らせる梨の木"梨木繁幸
神楽坂(現家)
"日本国総理大臣"佐野哲史
三宿(現家)
"太陽王子"岩下均
王子(実家)西ヶ原(祖父母家)
"スピードの哲人"清水宣晶
自由が丘(現家)
"及び腰な賢者"新保輝之
新丸子(現家)
"淫靡な淑女"有馬友恵
白金高輪(現家)
"若社長"森村泰明
渋谷(現家)渋谷(オフィス)
"大将"池本多賀正
成田(実家)
松村洋祐
沼南町(前家)
丸山晶太郎・丸山耕次郎
沼南町(前家)
吉田学
沼南町(前家)
金房毅・金房智子
沼南町(前家)神戸(前家)
"ロックする詩人"高橋大輔
沖縄(現家)
"部長"川上博重
大森(現家)
"魅せる雄大な背中"鈴木大山
三田(現家)
"度胸・愛嬌・高原響"高原響・"さっそうとおおきくかまえてりんとしている"太田沙織
用賀(現家)
"キン肉パスタ"川島賢一
日本橋(前家)島根(実家)
"雄弁な恰幅"桑原宏史・"よく喋るイイ女"桑原敦子
中野新橋(現家)
"オニイサンオブマツダ"松田能成
野方(前家)
"パヒデ"馬場英行
下井草(前家)
"ミッチー"松浦紀光
早稲田(前家)
"最強弁士"外木暁幸
久米川(前家)
"ケンシロウ"仁藤和良・仁藤ちえみ
中野(現家)
"嬉しい好漢"谷口正俊・"混交の中に光る玉姫"浅田貴世子
目黒(前家)
"不背の伊達漢"塩崎哲也
中目黒(現家)
"ネズミーランドのセクえもん"宮坂善晴
葛西(前家)
"ちゃんこ"太田明日美・"けんたんこ"堀井健一
後楽園(現家)
"静かなる熱司"上杉篤司・"熱Res王子"柳慎太郎・"肴"打越祐介・"巨人"さいとうゆうき
池袋(現家)
"控えめな一級士"中上俊介
目黒(現家)
"独立独歩"郭翔愛
目黒(現家)
"覚醒医師"土方靖浩
名古屋(実家)千葉(前家)
"笑顔の鉄人"澤登正一
代々木(現家)
"復活の闘魂野郎"渡辺エイジ・渡辺直美
大船(現家)
"柔らかい頭領"佐藤孝治
王子(実家)
辰野ゆかり・"不可拘束"辰野元信・"凛とした覚悟"辰野まどか
表参道(現家)
"ヨシダミノル"吉田実・"プリ新"新納美樹
つつじヶ丘(現家)
"親分"イッチー橋亮一
名古屋(現家)
"快男児"村上あらし
上石神井(実家)
"京漢"小林篤
京都(実家)

ふぅ。
エントリーの目的を忘れてコラムに力を入れてしまった。
まだあった気がする。
入ったかどうだかよく覚えてないとこもある。
オススメのお風呂は"吟遊詩人"中西祐(中目黒)と"不可拘束"辰野元信(表参道)
です。(他の人たちから怒られそうだけど。笑。)


さて、風呂からあがると料理が出来ていて

主賓の吉行に加えて、"短眠に秘める決意"村田さやかも登場!


おいしくいただく。

今年の正月ツアーに登場した伝説のクソゲー、すごろくをやる。

また、拓が中国から鼻の長いやかんを買ってきて
それを使ってお茶をそそぐという余興があるので
それをみんなでみる。

本当は頭に湯呑みを載せないらしい。(じゃ、やるなよ)

爆笑でした。

投稿者 多苗尚志 : 15:07
[ 松村洋祐伝丸山晶太郎伝金房智子伝吉田学伝金房毅伝川上博重伝太田沙織伝高原響伝村田さやか伝川島賢一伝桑原宏史伝桑原敦子伝松田能成伝馬場英行伝外木暁幸伝仁藤和良伝仁藤ちえみ伝松浦紀光伝谷口正俊伝山田陽明伝佐々木孝仁伝塩崎哲也伝吉田秀樹伝森村隆行伝森村ゆき伝長尾好則伝中西祐伝池本多賀正伝滝口英俊伝鈴木大山伝澤登正一伝鮫島誠一伝森村泰明伝宮坂善晴伝太田明日美伝新保輝之伝上杉篤司伝柳慎太郎伝打越祐介伝さいとうゆうき伝池本ひかり伝中上俊介伝梨木繁幸伝郭翔愛伝岩下均伝佐藤吉行伝土方靖浩伝シンヴェン伝岩下拓伝小林篤伝村上あらし伝五十川藍子伝清水宣晶伝佐藤孝治伝渡辺エイジ伝藤沢烈伝佐野哲史伝辰野元信伝森田英一伝辰野まどか伝高橋大輔伝吉田実伝新納美樹伝イッチー橋亮一伝辰野ゆかり伝コラム ]

07.04.28 土曜日

多苗尚志のサシ呑みクエスト 49 松村洋祐

パラカップの集客をしたお陰で思わぬ友とのサシ呑みが実現した。


関係が続いてる友の中で最古の友人

松村洋祐

81年に出会う。

同い年。

互いの誕生日を、月と日をひっくり返すと互いの誕生日になる。

同じマンションの103と203に住んでいた。


以来、床をぶち抜いて階段を取りつけた方が早いんじゃないかと(何度も考えた)思うくらい
毎日のように往き来していた。

まぁ、365日のうち、己が彼の家に征くのが301日、彼がうちに来るのが2日という比率だったが。

小学校の1.2年しかクラスが一緒になったことがない

幼稚園、高、大学が違う。

小、中、予備校が一緒。

中学校で彼が引っ越す。

松村家は6人家族4人兄弟。

全員の性格をよく知っています。

で、今日会うのは前回のパラカップを抜けば2年半ぶりの再会。

パラカップで会ったと言っても「おお、洋ちゃん」「ひさしくん。来たよ。」「サンキュ」
で終わりですから。

こうしてサシで外で呑むのは26年の歴史の中で初じゃないか?

新宿で呑む。

ふたりとも征ったことのない高そうな店で呑む。

五時から。

この呑みは最高だった。

パラカップの集客をしていて、彼は来れないということだったが
「ちょっとさ、来週の土曜日呑もうか」なんつって実現した。
中学以来、サシではほとんど話していなかった。

なんつぅか彼は己の兄弟であり家族である。
己は独りっ子なので言えた義理ではないが、
兄弟と同じ学校(小学校なり中学校なり)というのはこんな心境なのではないか。

つまり、

彼のことは知り尽くしているけれど、互いに住む世界が違うし干渉しない。

中学で家が離れて以来、いつでも近づいて深く相手の中に入れると知りつつ
部活も友達も違うから離れていた。
高校も違う学校になったし、大学受験ではそもそも文理に別れて興味も違う。

いつでも近づけるさ。

本当?

一抹の不安はあった。

否、超一級のエンタテイメント呑みになった。

最ッ高!


ビスケット・オリバが昔言っていた。

「まるで20余年前に樽につめたワインを今から栓抜いてグラスに注ぐような」


浦沢直樹のミステリーの中にいるようだった。
岸部露伴が墓を調べていて自分の過去を知ったようだった。
「(こんな衝撃の事実を忘れていたなんて...)僕のスタンド『ヘブンズドアー』(相手の過去は全て読めても)自分の過去は読めない、か...」


20年前から自分を知っている者が語り出す自分も忘れていた思い出。

ゾクゥッと鳥肌が立つ。

粒立つ血液
重厚なるグラビティ

「自分でも、最悪だなと思うんだけど、
 僕は全く協調性のない嫌な人間だった。
 吉ちゃん(吉田学)や
 ともくん(花田智彦)と一緒に野球をやってても
 今のがストライクだ、いや、どうみてもボールだろって言って
 僕だけストライクだって言い張って、もうやめた!って途中でかえっちゃうんだよね。
 家に帰って『ボールだった』って思うんだけど。笑。
 で、みんな呆れてたけど、ひさしくんだけが次の日も次の日も
 フツーに仲間に入れてくれた。」


!!!!!!!!!!!!!!!!

あったなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

そんなこと

まったく忘れてたよ。ギャハハハハ

あったなぁぁぁぁぁぁぁぁ

次の日も誘うことになんのためらいも疑問もなかったよ。

ああ

よかったなぁ、あの頃の己。笑。


互いに記憶を交換し合って
とても最高な夕べを過ごした。

酒が進む
串が増える。


山と積まれた記憶のがらくた

一番下に敷かれている灰色の鉛の円盤を引きずりだしてもらったよ。

ふたりで昔みたいにフリスビーにして投げ合っていたら、

灰色から鮮やかな色の鼓動が聴こえてきてまだ使えることがわかったよ。

円盤の穴に小さな鏡をはめこんだら今の自分の心の中までよく映った。

投稿者 多苗尚志 : 00:10
[ 松村洋祐伝多苗尚志のサシ呑みクエスト ]

彼女を…

紹介したいと松村洋祐が言うので、新宿駅まで迎えに行って、店を変えて3人で呑む。

さとちゃん。

彼女ねぇ。

絶対、見合い結婚だと思ってたよ。

※このエントリをもってさとちゃんが友いるKIに入伝しました。

投稿者 多苗尚志 : 00:08
[ 松村洋祐伝さっちゃん伝 ]

06.08.13 日曜日

暑中見舞

“スピードの哲人”清水宣晶(晶)がある日、己に言った言葉が
今、強い実感をもって響いている。

「ひさしの周りでもだいぶ結婚する友達が増えてると思うけど
 そうすると友情が離れていくようなさみしさを感じないの?」
 
己はその言葉を聞いた当時、まるでピンと来なかった。

『晶ともあろう者が、なにを女々しいことを言っておるのだ』
とさえ思った。

晶は己と同じように友人に価値観を置いている人間で
また1つ歳上のため先に感じたのだろう。

今になって己は全く全身をもってそのさみしさを感じている。

己も31を迎える身となり、周りの友人に変化が起きている。

ひとつは、遠距離。
ふたつに、結婚。
みっつに、仕事。

ひとつめ、遠距離。

小中学校の頃は親の都合で引っ越す程度のものだったが
ここにきて、様々な理由で友は跳んでいく。

転勤・留学・結婚・帰郷・左遷・流刑…


ふたつに、結婚

結婚した者は家庭に入る。子供が出来れば尚更。

みっつに、仕事

仕事に燃えて、仕事で完結する者。

これら3つの変化が周りにあり
この変化を迎えた友人とはつきあいの頻度・形態が変わっていく。

a:「何十年会っていなくても、ひとたび酒を交わせば昨日出会ったかのような感覚を覚える」友人は
もちろんステキだが、ここではそういう話ではない。

b:「互いに昇るフィールドは違えども、
 あるいはフィールドが同じでもそれぞれ東西南北、それぞれのやり方で山を昇り始め、
 それぞれに楽があり、苦難があり、
 山頂で再会し酒を交わす時にそれら苦楽を分かち合う」友人は
もちろんステキだが、ここではそういう話ではない。

いや、正直申しまして、ここではそういう話ではないのではなくて
己はそのつきあいでは満足できない、というのがより誠実だ。

例外として、aとb、どちらのタイプか
ハッキリと己が意識しているならば満足できる。

例えば、aのタイプの友人として
松村洋祐や丸山晶太郎、丸山耕次郎、金房智子、
“キン肉パスタ”川島賢一、“S山下の男と女コラム”山下祥代…等の方々。

たぶん、家族に近いと思う。
幼少を共に過ごした者、ルームシェアで毎日一緒だった者。
家族は、家を離れても家族なのだから。

例えば、bのタイプの友人として
“candyrock”神田恵介、“childman筆頭”鈴木智也、“伊厨紳士”山本慎弥、
“復活の闘魂野郎”渡辺エイジ、“ケンシロウ”仁藤和良、“オニイサンオブマツダ”松田能成、
“最強弁士”外木暁幸…等の方々。

大学時代に会った友が多い。

大学では、毎日会う友達はおらず、学部が違ったり大学外の友達が多かった。


彼らと長い時間会わないことはストレスではない。

しかし、aかbにハッキリ当てはまらない他の多くの友人、彼らとは今を生きていたい。

今を共に分かち合いたい。

分かち合いたい。

これは己の人生の大きなテーマだ。
 

己たちはこの世に生まれ落ちて「感じる」んじゃないかな。

「感じない」ことは死だ。

生きている限り、狂っていようが、ボケていようが感じている。

感じたら、それを分かち合いたい。

孤独になった者が独り言を発してしまう気持ちはよく分かる。

文章に起こす、体を動かす。

アクションは、他との分かち合い、他の反応、他からの反応を求めるものである。

自己の確認を目的としたアクションですら、自分の中にある客観性(他者性)を必要とする。

感じること。他と感じ合うことはこの世においてとても尚(とうと)い。

尚いかどうか分かんなくたって、あんたは既にそうしてる。

だから、芸術は尚い。人を感じさせる者(芸能人・歌手・作家etc)は重宝される。

だから、ビジネスは尚い。人のニーズを無視したビジネスは成立しない。

だから、ボランティアは尚い。与える与えられる関係など飛び越えて感じ合うのだ。

だから、感じ合う相手である他人は尚いんじゃないか?

だから、家族だろ?恋人だろ?友人だろ?

「共感」が尚い。

己は、より多くの人と、より深く、同じ地平で「共感」したい。

 
友達が離れていくことを嘆く。

それは己が幼いさみしがりやだからだろうか。

恋愛における「依存」よろしく
他者という外部変化要因になにかを望むことは間違っているだろうか。

そうではないと、友よ、君に伝えたい。

だが、求めるにはそれだけの器も必要となる。

己は努力しよう。

友のいる人生のために。

投稿者 多苗尚志 : 19:48
[ 松村洋祐伝丸山晶太郎伝金房智子伝川島賢一伝山下祥代伝松田能成伝外木暁幸伝仁藤和良伝神田恵介伝鈴木智也伝清水宣晶伝渡辺エイジ伝山本慎弥伝友いる随想 ]

06.05.14 日曜日

PARASAIYO CUP 2006

遂に当日を迎えた。

1,000人のマラソン大会だぜ!?

すごすぎる。

もちろん改善点はいっぱいある。

しかし、言わせて頂きたい。

今回、PARASAIYOという可能性の凄さを再認した。

この言葉は自分が属している団体に対する身贔屓の意味と
PARASAIYOというシステム(ボランティアである。学生のオナニーではなく、一線の社会人の団体である。参加者に感動レベルを提供している。社会を変えるムーブメントである。)に対する客観性を込めて述べるのだ。


(町が出来ている)(みんな青でちょっと宗教っぽい。笑。)

クラブで1,000人集まるイベントをやるのとは根本的にワケが違う。

その違いは、イベント終了後の感想において顕著である。

クラブイベントおよび9割のイベントと呼ばれるモノは、オーガナイザーと来場者がいて
オーガナイザーが「来てくれてありがとう。」
来場者が「呼んでくれてありがとう」という旧来の二元論体質の域を出ない。

PARASAIYO CUP 2006は「わかちあう感動」をテーマとしている。

ボランティアが頭で考えるものではなく、体験してみないと分からないように
わかちあう感動の概念も頭ではわからない。


わからないのだが、話を続けると、このイベントにおいては来場者がランナーであるからして主役なのだ。

主役には10km20kmのランというある程度のチャレンジが存在している。

それゆえオーガナイザーと来場者が「感動を分かち合ってくれてありがとう」という相互の地平に立つことが可能なのだ。

ここが一番のポイントだ。

来場者が主役となって、ある程度のチャレンジが存在する条件を満たす。
ならば、また別にマラソン大会をやればいいのかというとそうではない。

そこから更にPARASAIYO CUPのバックグラウンドにあるボランティア精神が大きな違いをもつのだ。

クラブイベントでもマラソン大会でもダメなの。

PARASAIYO CUPじゃなきゃダメなの。

まぁ、内部の者がいくら朗々と語っても仕方ないし、長くなるので割愛するが
展開して強く言いたい事は

情報社会における「共有体験」という重要なキーについてだ。

現代はとかく分かった風に成り得過ぎる。

みれば分かるか?
考えれば分かるか?

そんなことはないのだ。

いまや
映像も音もやり方も考え方も成功の仕方もシアワセの成り方も自由の成り方も

感動すらも与えられる事に慣れ過ぎてしまっている。

情報のトレースに過ぎない。

教科書の検証に過ぎない。

「亜鉛を硫酸に入れると水素が発生する」って教科書にあって
そのまんまやって「あ、ホントだ」って楽しいのかよ、それ!

だから、己たちは渇いてるんじゃないか?

だから通勤電車でそんな暗い顔をするんじゃないか?

お前が主役になれ。

感じるんだ。

そして、折角感じても1人で分かってるだけじゃダメなんだ。

大事なのは他人と感じ合うことだ。

だから、家族がいるんだろ?恋人がいるんだろ?

だから友達と生きるんだろ?

同じ日に同じ天気の下、同じコースを走って、同じゴールにたどり着いて。

表現する言葉はみんな違うけれど、でも今日絶対おなじものを感じている。

友のいる人生KIなんか読むな!(じゃ書くな!笑。)己に会いに来い。イベントに来い!

 
己の誘いに応えてPARASAIYO CUP2006に参加してくれた友よ
感動を分かち合ってくれてありがとう。
己の誘いに「いけなくてごめん」って返事をくれた友よ
感動を分かち合う片鱗をありがとう。

あの日あの場にいた友人たち
PARASAIYOメンバー
“静かなる熱血博多男児”豊田庄吾
渡邊とし子
“小さな巨人”蓮見太郎
“カラテカ”鴻池貴光
“スローでハッピーな人間力”高須多明
駒込大祐
古賀大育
“マネジメント天将”千秋毅将
“パヒデ”馬場英行
皆黒友彌
“控えめな一級士”中上俊介
“目覚める高校生”真部達成
“浅黒い魔人”登坂宗太
“魔人の母”・“鉄の女”登坂静子
“独立独歩”郭翔愛
“度胸・愛嬌・高原響”高原響
吉田丈治
坂井直人
“情熱の歌い手”小橋寛子
“さっそうとおおきくかまえてりんとしている”太田沙織
小竹望
原陽太郎
内沼直美
“絶対笑顔”茂木千尋
“CANDY ROCK”神田恵介
“スピードの哲人”清水宣晶
“不可拘束”辰野元信
松村洋祐
出口孝浩
岩下好夫
岩下恭子
岩下かおる
三好美加
関沢光一郎
“淫靡な淑女”有馬友恵
“キダム”貴田真由美
“プニプニピノコ”中野美和
“岩武士”村上武士
“NO LIMIT”喜安克敏
林淳平
山西礼子
松本社長
“ビビリペンギン”武藤貴宏
“ふらふらライター”基太村明子

投稿者 多苗尚志 : 01:31
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